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木之本町大音について

木之本町大音は、天正十一年に羽柴秀吉と柴田勝家が覇権を争った「賤ヶ岳」の麓にある集落です。リフトから望む奥琵琶湖は琵琶湖八景にも数えられる絶景ですが、四季折々に衣替えする山の木々が、いつもの暮らしの背景です。

集落を少し歩いてみると、あちこちで清水が流れていることに気がつきます。それは、昔から村の人が利用してきた山の湧き水。かつて大音は「糸取りの里」として、養蚕業が盛んだったそうです。規模は小さくなってしまいましたが、桑畑の葉を刈り、お蚕様を育て、女性たちが機械を足で踏みながら繭から糸を引く光景は、今も見ることができます。澄んだ湧き水を使って生産される糸は良質で評価が高く、琴や三味線など邦楽器の弦として出荷されています。
五月の連休には、伊香具神社へお参りください。見事な八重桜のアーチが迎えてくれます。
連休が明けたら、賤ヶ岳にはシャガの花の絨毯が現れます。
リフトに乗れば、美しい花に敷き詰められた山裾の空中散策は格別です。田植えが終わる頃は、夕暮れ時の散策がおすすめです。村の水辺のあちこちで蛍の淡い光に出会うでしょう。夏は糸取りの本番です。村の中心にある「佃平七糸取り工房」を訪ねてください。​目に見えないほどの細い糸を紡ぐ伝統技術をご覧いただけます。伊香具小学校の裏には、江州伊香三十三所観音巡礼の札所でもある千手堂がひっそりと佇んでいます。かつて、賤ヶ岳の麓に小さな湖があり、弘法大師がここに住む竜を退治し、千手観音像を刻み、竜の魂を封じ込めたと伝えられています。秋のお山の紅葉も、冬一面の雪景色も、それは素晴らしい風景です。
それぞれの季節に、ぜひ、大音集落に遊びにいらしてくださいね。

丘峰喫茶店は、賤ヶ岳リフト乗り場から徒歩3分ほどのところにある築350年以上とされる古民家で営業する喫茶店です。

この古民家には「源左」という名前があります。

約10年前、誰も住まなくなって、ボロ家になっていたげんざを訪れた大工さんが、その梁の立派さに惚れ込み、地元の人の協力を得て、今の姿になりました。

「みんなが集まれる場になるように」との思いが込められ、生まれかわった源左。そんな素適な物語を引き継いで、「丘峰喫茶店」は始まりました。

丘峰喫茶店について

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